居場所とひとのふるまい

Original Text (English)

ウガンダの街を歩いていると、日中は明るい屋外へ出て店を開いたり、家事をしたりなど、様々な時間の過ごし方が見られた。日差しがとても強いため、それぞれのふるまいに合わせて日陰を選んで居場所をつくっていた。影の下でどのように人が過ごしているのかをリサーチし、ワークショップ「Shade for Stops」 の課題へのきっかけとした。

家の屋根が落とす影の下に商品を並べることで、玄関先は商店へ姿を変えている。

暗い室内から明るさを求めて玄関先でミシン作業。

わずかな日陰を選んで、自分だけの場所をつくる。

ワークショップの制作の敷地となるYAMASENには、敷地内にある樹木や建物、周囲を囲う塀などが落とす影が既にあり、それぞれの場所の特徴に合わせてテーブルやベンチなどの家具を制作 した。
家具を置くことで居場所となるきっかけ、自分が過ごしたい場所を選ぶ選択肢になるような、街 で見られた環境を敷地に持ち込むことを目指した。リサーチと制作を通じて、天候や時刻などの影響を受けて刻々と変わっていく環境に合わせて、 居場所や過ごし方を選んで生活する豊かさにを知ることができた。また今後は、この経験を活かして自分の身体が認識できる空間、ひとのふるまいから空間化する ことを意識したデザインを考えていきたい。